鶏びあ
ニワトリの鶏冠(とさか)の役割を知っていますか?
ニワトリのトレードマークと言えば、やはり“鶏冠(とさか)”です。
真っ赤な鶏冠やサイズ感、動きなどを見ることで、私たちはそれをニワトリと認識することができますが、こちらには一体どのような役割があるかをご存知でしょうか?
ここからは、ニワトリの鶏冠の概要や種類などとあわせて、その役割について解説します。
鶏冠の概要
鶏冠は、鳥類の頭上にある肉質の突起で、ニワトリを始めとするキジ科の鳥に存在します。
“肉冠(にっかん)”や“肉瘤(にくりゅう)”とも呼ばれ、こちらはいわゆる三次性徴の1つです。
三次性徴とは、雌雄異体の動物で、雌雄の性を判別する基準となる性質をいい、鶏冠の発達はテストステロンというホルモンの影響を受けるため、雄がよく発達しています。
そのため、繁殖期の雄は特に大きくなり、雄のニワトリが大人になる前に去勢をすると、鶏冠は退化します。
また、組織的にいうと、鶏冠は外側の表皮層と数枚の真皮層からなり、通常の皮膚が分厚く隆起したものといえます。
ちなみに、鶏冠が真っ赤な色をしているのは、表皮下に張り巡らされた毛細血管に血液が流れ、赤く見えることが理由です。
顎部分の部位について
鶏冠はニワトリの頭上についているものですが、顎部分にも同じように赤色をしたものがあります。
鶏冠とは違い、ひだ状をしているこちらは“肉髯(にくぜん)”と呼ばれるもので、学術用語では“肉垂れ(にくだれ)”といいます。
皮膚の一部が発達したものという点では鶏冠と同じであり、色良く発色しているのは健康の証とされています。
ちなみに、肉髯も雄のニワトリは大きく、雌のニワトリは小さくなっています。
鶏冠の種類
一見同じ形状をしているように見える鶏冠ですが、実はこちらには以下のような種類があります。
・単冠
・豆冠
・バラ冠
・クルミ冠
・角状冠
単冠は、日本鶏など、一般的によく見られるタイプの鶏冠です。
代表種にはチャボ、レグホーン、プリマスロックなどが挙げられ、上部がギザギザしているのが特徴です。
また、文字通り豆のような形状の豆冠は、コーニッシュやシャモ、アロウカナなどで確認でき、バラ冠は全体的に小さなポツポツが密集しているもので、ワイアンドット、ハンバーグなどの種類で見られます。
その他には、クルミのような形のクルミ冠、角もしくは英語のVのような形状と例えられる角状冠などがあります。
クルミ冠はマレーやミノヒキ、角状冠はポーリッシュや久連子鶏などに存在します。
同じニワトリでも、これだけ多くの形態の鶏冠が存在し、これらは遺伝子の単純な支配によって生じます。
鶏冠の役割
ニワトリの鶏冠は、単なるトレードマークではありません。
以下のように、さまざまな役割を果たしています。
・体温を調整する
・雌にアピールする
・威嚇をする
体温を調整する
人間の場合は、気温が高くなると汗をかいて体温を調整することができますが、ニワトリには汗腺が存在しないため、このような方法で調整するのは不可能です。
その代わり、羽毛が生えていない鶏冠に毛細血管を集中させることで、熱を放出し、体温を下げていると考えられています。
雌にアピールする
鶏冠の概要でも触れたように、ニワトリの鶏冠は雄の方がよく発達しています。
また、こちらの理由としては、性ホルモンの影響を受けることだけでなく、雌に健康や強さなどをアピールするためと考えられています。
雌はより良い遺伝子を残すために雄を選んでいるため、当然鶏冠の大きな雄の方が選ばれやすくなります。
威嚇をする
ニワトリの鶏冠は、雌を引きつけると同時に、ライバルである他の雄に対し、自身の方が立派で強いことを示し、威嚇するためにも使用されます。
ニワトリの中では、鶏冠の大きさによって優劣や上下関係が出来上がり、他の雄を見つけたときは、最初に鶏冠の大きさを見て相手を観察しているようです。
つまり、強さをアピールする武器のような役割を担っているということです。
鶏冠は食べられる?
ニワトリの鶏冠は、食べることが可能な部位です。
主に焼き鳥店などで提供されていて、その場合には“かんむり”や“鳥帽”とも呼ばれます。
カリカリに焼いて食べることで、コリコリとした食感を楽しむことができ、コラーゲンも豊富であるため、女性にとっては特に嬉しい食材です。
ただし、取り扱う店舗は決して多くないため、もし偶然訪れたお店で見かけることがあれば、かなりラッキーだと言えます。
また、稀に販売されていることもあり、家庭で調理する場合には、歯ごたえが残る程度に茹でてポン酢と合わせたり、醤油等で煮込んだりと、さまざまな調理法で食べることができます。
【番外編】鶏冠があるニワトリ以外の鳥類について
鶏冠といえば、やはりニワトリのものがもっとも一般的ですが、他にも鶏冠を持つ鳥類は存在します。
代表的なのは、タンチョウヅルとヒクイドリの2種類であり、タンチョウヅルは頭頂部分の赤い箇所に羽毛がなく、赤い皮膚が裸出しています。
タンチョウヅルのタン(丹)には“赤い”という意味があり、こちらの頭頂部分の赤色に由来しています。
また、ヒクイドリの頭部には、骨質で茶褐色の鶏冠があり、藪の中で行動する際の防具的な役割を果たしています。
その他、暑い熱帯雨林で身体を冷やす役割もあるとされています。
【番外編】ニワトリの先祖は恐竜だった?
ニワトリの先祖は、東南アジア諸国の森林、草原に生息する野鶏だと言われています。
正確にはセキショクヤケイと呼ばれるもので、漢字では“赤色野鶏”と表記します。
また、さらにさかのぼると、実は恐竜がもっとも古い先祖だったのではないかという説もあります。
こちらは、2007年に発表された研究結果により、ティラノサウルス・レックスから発見されたコラーゲンを分析したところ、ニワトリの鶏冠のコラーゲンと一致するものが存在したことが理由です。
まとめ
ここまで、ニワトリの鶏冠における概要や種類、役割などを見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
ニワトリが生きていくにあたって、鶏冠が必要不可欠なものであることは、理解していただけたかと思います。
当コラムでは、他にもニワトリのさまざまな部位について、または習性などについて解説しているため、宜しければそちらもぜひご覧ください。
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