鶏びあ
“旨味”と“うま味”の違いについて
美味しい食事に欠かせないものの1つに、“うまみ”が挙げられます。
本記事をご覧の皆さんも、当然こちらの言葉を聞いたことはあるかと思いますが、漢字で表記する“旨味”と、ひらがなと漢字で表記する“うま味”とでは、意味が異なるのをご存知でしょうか?
今回は、これらの違いについて詳しく解説します。
旨味とは?
漢字で表記する“旨味”は、味覚のバランスや嗅覚、視覚や聴覚なども含めた、感覚的な美味しさを指す言葉です。
つまり、料理の味だけでなく、見た目や香り、温度、噛んだときの音、さらにはその場の雰囲気や誰と一緒に食べるかなどによって、総合的に決まるのが旨味だということです。
私たちが普段の生活において、「美味しい」と表現する場合は、すべてこちら指していると考えて良いでしょう。
料理の旨味を構成する要素には、以下のものが挙げられます。
旨味を構成する要素 | 詳細 |
---|---|
基本味 | 甘味、酸味、塩味、苦味、うま味 |
味 | 基本味以外の味(辛味、渋味など) |
風味 | コク、広がり、厚み、香り |
食味 | 食感、歯ざわり、温度、音、見た目(色、ツヤ、形) |
環境 | 雰囲気、食事相手、体調など |
うま味とは?
一方、ひらがなと漢字で表記される“うま味”は、科学的な視点から見た、ある特定の物質の味質を表す言葉です。
具体的には、他の味を混ぜ合わせても作ることのできない独立した味(基本味)の1つであり、うま味以外の基本味には以下のものがあります。
・甘味(かんみ)
・酸味(さんみ)
・塩味(えんみ)
・苦味(にがみ)
うま味は他の基本味とともに、料理の旨味を構成する非常に重要な要素であり、家庭でもよく使用される“うま味調味料”は、こちらのうま味を補うとともに、他の食材や調味料の味、風味等にも良い影響を与えています。
例えば、野菜の甘みを引き出したり、魚や肉の生臭さを和らげたりといった効果が期待できます。
ちなみに、うま味は1908年、東京帝国大学(現東京大学)の池田菊苗博士によって発見されました。
それまで、味覚は甘味、酸味、塩味、苦味の4種類だけと考えられていましたが、池田博士はかつお節や昆布、トマトには、これら4種類の味覚のいずれにも分類できない「うまい」と感じる味覚があると考え、研究を重ねました。
その結果、昆布からうま味成分の1つであるグルタミン酸の抽出に成功したのです。
日本人が発見した味覚であるため、うま味は海外でも“umami”と表記されます。
また、うま味を発見し、その後抽出にも成功した池田博士は、グルタミン酸を主成分とした調味料の製造法特許を取得し、こちらの功績が認められ、日本の十大発明家にも選ばれています。
代表的なうま味物質について
代表的なうま味物質には、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などがあり、タンパク質を構成する成分の1つです。
池田博士が発見した、昆布に多く含まれるグルタミン酸は、リラックス成分であるGABAを生成します。
かつお節の代名詞となっているイノシン酸は、肉や魚など動物性の食材に多く含まれています。鶏肉はレバーなど、部位によっては牛肉や豚肉よりも豊富にイノシン酸を含んでいます。
そして、干し椎茸に含まれるとして知られるグアニル酸です。正確には、干し椎茸や干しキノコ類のだし汁、戻し汁に多く存在します。戻し汁に含まれるリボ核酸を60~80℃で20分程度加熱することで、リボ核酸分解酵素が働き、うま味成分であるグアニル酸に変化します。
うま味とアミノ酸
うま味成分には、前述したグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸以外にも、コハク酸やアスパラギン酸というものがあります。 また、これらは以下のように、それぞれアミノ酸系物質、核酸系物質、有機酸系物質に分けられます。
アミノ酸系物質 | グルタミン酸、アスパラギン酸 |
---|---|
核酸系物質 | イノシン酸、グアニル酸 |
有機酸系物質 | コハク酸 |
中でも注目すべきなのは、体内で再合成してタンパク質となり、筋肉や内臓、血液などを作る他、ホルモンや抗体となって身体を守るアミノ酸系物質です。
体内のタンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち、もっとも多くを占めるのがグルタミン酸であり、その割合は人間の身体の約2%とも言われています。
つまり、鶏肉などの食材、うま味調味料などからうま味を摂取することは、生命の活動に不可欠なアミノ酸を多く摂取し、健康的な身体を作り上げることにつながるということです。
うま味調味料を活用した鶏料理
鶏肉の下味としてうま味調味料を使用すると、うま味調味料のグルタミン酸と、鶏肉に豊富に含まれるイノシン酸との間で相乗効果が起き、より強いうま味を感じることができます。
こちらの技を活用した鶏料理の1つ、“鶏の天ぷら”のレシピを紹介したいと思います。
材料(4人分)
・鶏もも肉 280g
・サラダ油 適量
・ミニトマト 4個
・レモン(くし形切り) 4切れ
〇塩 ひとつまみ(1g)
〇うま味調味料 4振り
〇胡椒 少々
●溶き卵 1個分
●片栗粉 大さじ4
●小麦粉 大さじ2と2/3
●水 40ml
作り方
①鶏肉を食べやすい大きさに切り、〇を揉み込んで味をなじませます。
②ボウルに●を入れてザッと混ぜ、衣を作ります。
③味をなじませた鶏肉に衣をつけ、180℃の油で揚げます。
④揚がったら器に盛り、ミニトマトとレモンを添えて完成です。
お好みで、衣に黒ゴマを適量混ぜても美味しく仕上がります。
参考文献:
味の素商品情報サイト「うま味アカデミー講座1」
https://www.ajinomoto.co.jp/umami/umamipedia/umamipedia1.html
日本うま味調味料協会「うま味って何だろう?」
https://www.umamikyo.gr.jp/knowledge/
まとめ
ここまで、漢字で表記される“旨味”、漢字とひらがなで表記される“うま味”の違いについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
鶏三和のオンラインショップでは、うま味成分がたっぷり含まれた名古屋コーチンの精肉、惣菜や贈答品、和風調味料などを販売しております。
またどの商品も“うま味”だけではなく、“旨味”を感じていただけるよう、味や食感、香りにもこだわった商品です。ぜひ一度お試しください。
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