鶏びあ
外国の焼き鳥を紹介します!
焼き鳥と聞くと、皆さんは串に刺さった鶏肉を炭火などで香ばしく焼き上げ、タレや塩で味付けした日本の焼き鳥をイメージするかと思います。日本の焼き鳥のような料理は世界各国にも数多く存在し、それぞれ個性豊かな特徴があります。
今回は、代表的な外国の焼き鳥をいくつか紹介します。
フランスの焼き鳥
フランスでは、寿司を筆頭に、味噌汁やラーメン、餃子といった日本食が知名度を上げています。焼き鳥も日本食の一つとして人気がありますが、こちらはフランスで独自の進化を遂げています。
フランスの焼き鳥は、串に刺すのが鶏肉以外の素材であっても、すべて焼き鳥と呼びます。日本でも、豚肉など鶏肉以外の焼き鳥は存在しますが、フランスではシーフードも野菜もすべて焼き鳥で統一されていて、味付けはタレのみとなっています。
また、日本の焼き鳥の定番メニューとしては、ももやねぎま、つくねなどが挙げられますが、フランスの場合は牛肉のチーズ巻が非常に人気です。甘辛い牛肉をかじるとチーズがあふれ出てくる一品で、パンやワインとの相性も抜群です。
日本では焼き鳥は串を手で持って食べますが、フランスの焼き鳥は一つずつ串から外し、フォークやナイフ、あるいは箸で食べるのが一般的です。
ハワイの焼き鳥
アメリカのハワイにも、焼き鳥のような料理が存在します。
こちらは、フリフリ・チキンと呼ばれるもので、鶏肉を網に置くか串に刺し、フリフリ・ソースという甘いタレを繰り返し塗りながら、炎の上で直火焼するというワイルドな料理です。フリフリ・ソースには、パイナップルジュースやケチャップ、醤油、ハチミツ、ゴマ油、生姜、ニンニクなどが使用され、ソースを付ける前に塩水漬けにし、下味を付けるレシピもあります。
下味を付ける場合は、漬け汁にアメリカでよく使用されるコーシャ―ソルト、砂糖、ローリエ、ニンニク、ゴマ油、タイムなどが使用されるようです。
タイの焼き鳥
タイの焼き鳥はガイ・ヤーンと呼ばれるもので、主に屋台でもち米とともに販売されています。
日本の焼き鳥と同じように小さい串刺しのものから、ニワトリ1羽の半分をそのまま焼いて大きめの2本の串で挟んだもの、手羽の部分だけを集めて串2本で焼いたものなど、さまざまな種類やサイズがあり、主に炭火で焼かれます。
イーサーン料理(タイ東北部で日常的に食べられている郷土料理)の代表的な料理の一つです。
作り方は、鶏肉をナンプラーのようなフィッシュソース、ニンニク、ターメリック、コリアンダー、白コショウなどを用いたマリネ液に漬けた後、低温で長時間にわたって炭火でグリルします。
また、マリネ液には、レモングラスやチリ、生姜、ビネガー、パームシュガー、たまり醤油、海鮮醤(ホイシンソース)、うま味調味料などを使用するレシピもあります。
東南アジアの焼き鳥
先ほどのガイ・ヤーンとは別に、タイやインドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピンなどの東南アジア諸国では、サテという焼き鳥に似たものが食べられています。
こちらは、小さく切った鶏肉やヤギ肉を、ケチャップマニス(醤油のようなもの)や食塩、コリアンダーなどの香辛料で作ったタレに漬け込み、串に刺して炭火でじっくり焼いたものです。
日本の焼き鳥と同じく大量の煙が出るため、家庭で作るよりも店で食べたり、購入したりすることの方が多く、店先や屋台で作られています。
ピーナッツをそのまま、あるいはすり潰して作った甘めのソースをかけて食べるのが一般的です。西スマトラのパダンという都市には、カレーソースをかけて食べる牛肉や牛モツのサテもあります。
マレーシアでは、鶏肉を中心としたサテが代表的な料理の1つとされていて、官製の航空書簡に絵と作り方が描かれていたこともあるようです。
中東の焼き鳥
トルコやアゼルバイジャンなどの中東エリアでは、シシカバブという串焼き料理が食べられています。こちらは、シシュケバブとも呼ばれるもので、鶏肉や羊肉、牛肉や仔牛肉などを串に刺して焼き上げます。シシカバブには野菜が添えられますが、こちらは通常、肉と同じ串ではなく別々に焼かれます。
中東以外にも、南アジアのインドやパキスタンにもシシカバブに近い料理があります。インドではシークカバーブと呼ばれる、スパイスをきかせたひき肉を串につけて釜で焼き上げた料理があります。おもに羊肉やヤギが使われます。パキスタンの伝統料理の一つであるシークケバブは、スパイスで味付けしたひき肉を、串に巻き付けてローストしたもの。チャツネやミントのソースと一緒に食べます。肉の種類は、牛、マトン、鶏と色々です。
イタリアの焼き鳥
イタリアには、焼き鳥に近い形状のアロスティチーニという料理があります。
こちらは、アブルッツォ地方の伝統料理で、肉には主に羊肉が使用されます。もっとも一般的で広く消費されているのは、長さ約20cmの木の串に、一辺が約1cmの角切り肉を通した均一なタイプです。
他にも、包丁で不規則な大きさにカットされたものも人気で、赤身の多い肉の層に小さな脂肪が挟まれていて、やわらかく香りが高いのが特徴です。
調理方法は、細長い溝状の特徴的な形をしたコンロで焼かれ、調理中には塩味が付けられます。好みに応じて、エキストラバージンオリーブオイルや唐辛子オイルを振りかけたローズマリーの枝で味付けされることもあります。エキストラバージンオリーブオイルを塗った自家製パンを添えるのが一般的で、赤ワインに良く合います。
ちなみに、アロスティチーニには、豚肉や牛肉、鶏肉、ごくまれにウサギ肉を使用した商品も存在します。
まとめ
ここまで、外国のさまざまな焼き鳥について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
私たち日本人にとって馴染み深い焼き鳥の形状以外にも、海外諸国には、それぞれ愛されているまったく別の種類の焼き鳥が存在します。
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