鶏びあ
手羽煮の歴史や特徴について
鶏の手羽先を使用した料理といえば、やはり代表的な名古屋めしの1つである唐揚げが有名ですが、甘辛い味付けで煮込んだ“手羽煮”もまた人気のあるメニューです。
今回は、手羽煮の歴史や特徴などについて解説します。
手羽煮の概要、特徴
手羽煮は、醤油や砂糖、出汁などを合わせ、甘辛く手羽先を煮込んだ料理です。
唐揚げは、パリッとした食感が楽しい料理ですが、一方、手羽煮はじっくりと手羽先を煮込んで作られるため、口の中でほどけるような柔らかい食感を楽しむことができます。
手羽先の代わりに、手羽中や手羽元を煮込んだものを手羽煮と表現することもあります。
また、家庭で作られる場合には、卵や大根などと合わせて煮込まれることも多いです。
手羽煮の歴史
手羽煮は今から60年以上前の昭和30年頃、さんわが家庭で作られる魚の煮付けにヒントを得て、手羽先を鍋で煮込んだ料理を考案したことから始まっています。
昭和32年には、名古屋駅地下街に“若鶏のさんわ”として、初めて直営の鶏肉小売店をオープンしました。そこで以前に考案したものを“さんわの手羽煮”として販売したところ、大きな反響があり、瞬く間に名古屋名物の1つとして広まっていきました。
今でこそ、手羽先を食べるという文化は日本中に浸透していますが、昔は手羽先と言えば余り物に近い食材でした。
他の部位を取った後に捨ててしまうか、スープに入れて出汁を取るくらいしか使い道がありませんでした。“鶏を余すところなく美味しくいただく”という名古屋の心意気をこめた“さんわの手羽煮”は、現在も多くの方に愛される人気商品となっています。
さんわの手羽煮の特徴
さんわの手羽煮は、厳選された若鶏の手羽先を大きな釜でじっくりと煮込んで作られています。
甘辛い醤油の味付けがしっかりと手羽先の中まで染み込んでいて、ご飯のお供にも、お酒のお供にもピッタリです。
また、厚釜で時間をかけて煮込まれているため、骨から身が外れやすく、トロトロ、ホロホロ、プルプルの食感を味わうことができます。
その食べやすさから、歯の強さにあまり自信のない高齢の方の支持も厚くいただいております。
オンラインショップでも販売しているさんわの手羽煮は、湯煎や電子レンジで温めるだけで、すぐに食べることができます。
温めずにそのままで食べることも可能なため、あと一品おかずを増やしたいとき、すぐに食べられるお酒のアテが欲しいときなどに重宝します。
その上、保存料不使用ながら、常温で長期保存ができるため、ストックとしても非常に適しています。
手羽先が煮込みで美味しく食べられる理由
手羽先の煮込みが美味しい理由に、鶏の他の部位に比べ、皮と骨の間などにコラーゲンが多く含まれていることが挙げられます。
コラーゲンは、本来硬い繊維でできているタンパク質であり、主に骨や軟骨、腱、皮などの結合組織に存在し、細胞間の接着剤としての役割を果たしています。
組織がとても頑丈なため、少々のことでは分解されません。
こちらを分解させるには、長時間煮込むことで頑丈な組織のつながりを絶つ必要があります。
コラーゲンは、約65℃で収縮を始め、一度は硬くなりますが、75~85℃で軟化し始めます。
これをゼラチン化といいます。
ゼラチン化は、3本の糸がらせん状に巻かれた縄のような形状のコラーゲンの分子が、熱によってほぐれるために起こります。
こうして煮詰めていくうちに、柔らかいプルプルの手羽煮が完成するのです。
また、コラーゲンは人間の体内における全タンパク質の約30%を占めると言われており、身体の形態や機能を維持する働きを担っています。
手羽煮は煮汁にも、コラーゲンが溶け出しています。
そのため、手羽先と一緒に煮汁もお召し上がりになることをおすすめします。
煮込みに向いている手羽先以外の部位
鶏には手羽先以外にも、煮込みに向いている部位があります。
もも肉は、筋肉質でやや硬い性質がある部位ですが、旨味とコクがあるため、煮込んでも美味しい部位です。
首皮は濃厚な味、旨味が特徴の部位であり、煮込みにすることで、料理にコクを与えてくれます。
さんわのオンラインショップでは、名古屋コーチンのもも肉を販売しています。
ステーキや唐揚げなどでも美味しくいただけますが、煮込み料理にもおすすめです。ぜひお試しください。
いろいろある!手羽煮の味付け
一般的に、手羽煮といえば醤油や砂糖、出汁などで煮込むものですが、他にもさまざまな味のものが存在します。
名古屋文化を象徴する味噌味は、醤油とはまた違うまろやかな味わいを楽しめます。
その他には、甘辛醤油味に黒コショウをプラスした、ピリッとアクセントの効いた黒コショウ味もおすすめです。
食欲をかき立てる味付けで、こちらは特にお酒との相性抜群です。
さんわでは、醤油味、味噌味、黒コショウ味の手羽煮を取り扱っていますので、ぜひ食べ比べてみてください。
まとめ
ここまで、手羽煮の歴史や特徴等を中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
さんわの手羽煮は、手羽先や名古屋めしが好きな方に自信を持っておすすめできる一品です。
また、4本入り、6本入り、12本入り、複数の味が入ったアソートセットなど、さまざまなラインナップを取り揃えているため、用途に合わせて購入してみてください。