鶏びあ
なぜメス鶏はオス鶏がいなくても産卵できるの?
ニワトリは私たちにとって非常に身近な食材であり、生活に欠かせない卵を産んでくれる存在としても重宝されています。
また、メス鶏はオス鶏がいなくても産卵することができますが、果たしてその理由は何なのでしょうか?
今回はこちらの点を中心に、ニワトリの産卵や卵に関するさまざまなことを解説します。
メス鶏が卵を産む仕組みについて
メス鶏には、人間と同じように卵巣が備わっていて、そこには卵巣の元になる卵が1万個ほど存在します。
こちらが成長すると、24~26時間かけて卵管を通過し、その過程で周りに卵白も付いてきます。
人間の女性でも、月周期でこのような排卵が起こりますが、ニワトリは日周期で起こります。
よって、毎日卵を産むことができるというわけです。
ただし、毎日エサを食べているだけでは、メス鶏は卵を産むことができません。
光の刺激により、産卵に必要な卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンが分泌されることによって、初めて産卵することができます。
そのため、日の光を浴びることができる朝の時間帯に産卵するのです。
オス鶏がいなくてもメス鶏が産卵できる理由
メス鶏は全盛期、毎日のように産卵するため、年間で300個ほどは産卵することになります。
しかし、時間が経過するにつれ、徐々に産卵数は減少し、最後の1年は年間で20個前後しか産卵できなくなります。
このような状況になる前に、メス鶏は食用に回されるため、養鶏場にはメス鶏しか存在しません。
では、なぜオス鶏を必要とせず、メス鶏だけで産卵できるのかというと、これには産卵の概念が関係してきます。
メス鶏の産卵を“出産”と考える場合、オス鶏がいなければ成立しないように思えますが、こちらは間違った考え方であり、実際は“排卵”にあたります。
もし、オス鶏との交尾によって産卵したのであれば、その卵は“有精卵”となり、受精のないまま産まれた卵は“無精卵”となります。
つまり、私たちが普段食べている無精卵は、メス鶏単体でも産むことが可能で、逆にヒヨコは、メス鶏とオス鶏が同居し、受精しなければ産むことはできないということです。
メス鶏が産卵できる年齢について
飼育されたメス鶏は、生まれてから120日ほど経過すると大人と変わらない姿になり、卵を産み始めます。
産みたてのときは卵のサイズが小さかったり、形が歪であったりしますが、こちらも徐々に安定してきます。
また、産卵を始めてから200日前後で産卵のピークに達し、その後も適宜休産期間を経ながら、約1年半もの間卵を産み続けます。
そして、採卵鶏であるメス鶏は約2年で仕事を終え、その生涯を閉じることになります。
ちなみに、ニワトリの本来の寿命は5年程度ですが、“オス鶏がいなくても産卵できる理由”で少し触れたように、メス鶏は年齢を重ねるにつれて、徐々に卵を産まなくなったり、卵の質を落としたりしてしまいます。
そのため、養鶏場では質が良い卵を効率良く生産するため、約2年でメス鶏の入れ替えが行われています。
双子の卵が産まれる理由について
皆さんの中には、何気なく割った卵に、2つの黄身が入っていたことがある方もいるかと思います。
こちらは“二黄卵”というもので、一般的には“双子の卵”と呼ばれています。
卵が作られる出発点にあたる卵巣から、黄身は通常1個しか排出(排卵)されませんが、2個が連発的に排出され、双子の卵になることがあります。
また、双子の卵は、ヒヨコが成長して産卵を始める時期に多く見られますが、この頃の卵は通常小さく、それに比べて双子の卵は大きいため、鶏舎の中で簡単に見つけることができます。
ちなみに、ギネスブックには九黄卵、つまり九つ子の卵が記録されていますが、通常はあっても二黄卵までであり、稀に三黄卵が見られる程度です。
四黄卵以上となると、まず見つかることはありません。
卵白の部分にあるヒモ状の部分について
卵を割ったときに見える白いヒモ状の部分は、“カラザ”と呼ばれる卵白の一種です。
卵黄を卵の中心に固定させ、外部の衝撃から守るという、卵黄にとってのハンモックのような役割を担っています。
また、料理番組や飲食店などでは、カラザを取り除いていますが、こちらは決して身体に害がある部分だからではありません。
カラザは体内に取り入れても何の問題もないため、おそらくイメージを考慮してのことだと考えられます。
むしろ、カラザは最近の研究結果により、抗がん物質が含まれていることが判明したシアル酸という成分を含んでいるため、取り除かずにそのまま食べることをおすすめします。
ちなみに、時々卵の黄身に赤い点が混じっていることがありますが、こちらは“血斑点”と呼ばれるもので、カラザと同じく食べることには問題ありません。
ただし、メス鶏はごくまれに、卵巣および輪卵管から多量の出血をすることがあります。
このように、多量の出血が見られる卵は“血卵”といい、もしこちらが見つかった場合には、食べずに廃棄することをおすすめします。
卵とメス鶏はどちらが先に産まれたのか?
どちらとも判定がつかないことの例えに、「卵が先か、ニワトリが先か」という言葉があります。
ニワトリの祖先は、野鶏と呼ばれる野生のニワトリの1つである“セキショクヤケイ”と言われていて、こちらは現在でもインドからマレー半島、スマトラ、フィリピンなどに野鳥として生息しています。
また、セキショクヤケイやニワトリの足をよく見てみると、鱗の跡が確認できます。
こちらは、鳥類が爬虫類から進化したことを物語っています。
つまり、ニワトリを含む鳥類の祖先は、爬虫類が生んだ卵から産まれたと考えるのが自然です。
ちなみに、現在のようにさまざまな種類のニワトリに分かれたのは、ある卵から新しい種類のニワトリが産まれたからであり、生物の進化からいうと、卵とニワトリでは、やはり「卵が先」ということになります。
まとめ
ここまで、オス鶏がいなくてもメス鶏が産卵できる理由など、産卵や卵のことを中心に解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
出産ではなく排卵と捉えると、その謎が解けますよね。
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