鶏びあ
海外の鶏料理と名前の由来について
日本では、鶏の唐揚げや焼き鳥、親子丼や水炊きなど、さまざまな形で鶏肉が食べられています。また、海外でも鶏肉はポピュラーな食材であり、その国独特の調理法や味付けで食べられることが多いです。
今回は、海外の鶏料理とその特徴、名前の由来などについて解説したいと思います。
油淋鶏
油淋鶏(ユーリンチー)は中国の鶏料理で、揚げた鶏肉に刻んだ長ネギの入った甘酸っぱいタレをかけたものです。主に鶏もも肉を使用し、本場では衣をつけず茹でた鶏肉を素揚げにすることで、皮をパリパリに仕上げます。
また、油淋鶏という名前の由来は、中国語の“油=料理油”、“淋=注ぐ、かける”、“鶏=ニワトリ”から来ていて、鶏肉に油をかけた料理という意味があります。
カオマンガイ
カオマンガイはタイの鶏料理で、米の上に蒸し鶏が乗ったシンプルな料理です。タイのチキンライスとも呼ばれるもので、ホロホロと崩れるくらいしっとり茹でられた鶏肉と一緒に、鶏肉の茹で汁で炊き上げた米を食べます。また、香辛料やハーブを効かせた甘辛いタレがついていて、タイの屋台などでも一般的に販売されています。
ちなみに、カオマンガイという名前の由来は、タイの言葉で“カオ=米”、“マン=”油“、”ガイ=鶏“というところから来ています。
参鶏湯
参鶏湯(サムゲタン)は韓国の鶏料理で、丸ごとの若鶏に高麗人参、ナツメなどの漢方を詰め込み煮込む薬膳料理です。
韓国では、伏日(ポンナル)という日に参鶏湯を食べる習慣があり、こちらは日本でいう夏の土用の丑の日です。7~8月の暑い時期に滋養食を食べ、夏バテを防ぐという意味が込められています。
また、参鶏湯という名前の由来は、使用される食材から来ています。高麗人参の“参”、若鶏の“鶏”、スープを意味する“湯”から名づけられました。
タンドリーチキン
タンドリーチキンはインドの鶏料理で、ヨーグルトやさまざまなスパイスに鶏肉を漬け込んで焼き上げたものです。
使用するスパイスは好みにもよりますが、ターメリック、コリアンダー、カイエンペッパー、ガラムマサラなどを使用するのが一般的です。高温の窯で短時間焼き上げることで、余分な脂は落ち、外側はパリパリ、中はジューシーに仕上がります。
ちなみに、タンドリーチキンという名前の由来は、こちらを焼き上げる円筒状の窯である“タンドール”であり、ウルドゥー語で“タンドールの”を意味する“タンドーリ”が変化し、現在の名称になりました。
シュクメルリ
シュクメルリはジョージアの鶏料理で、鶏肉をガーリックの効いたホワイトソースで煮込んだ伝統料理です。ジョージアは、トルコやロシアなどと近接しているコーカサス地方の国であり、周辺の国でもシュクメルリは多く食べられています。
牛乳を使用するのが一般的で、牛乳とニンニクの香りが食欲をそそり、ゴロゴロした鶏肉も食べ応え抜群です。
日本においても、大手牛丼チェーンの『松屋』がシュクメルリ鍋定食を販売したり、大手コンビニチェーンの『ファミリーマート』がプライベートブランドのシュクメルリを販売したりと、ジワジワ知名度や人気を上げています。
また、シュクメルリという名前は、こちらの料理が伝わった“シュクメリ”という名前の村が由来です。
バッファローウイング
バッファローウイングはアメリカの鶏料理で、鶏の手羽を揚げ、タバスコなどでピリッと辛い風味をつけ、溶かしバターを絡めたものです。見た目は日本の手羽先のようですが、ブルーチーズにマヨネーズやサワークリーム、酢などを加えたドレッシングをつけて食べるなど、味にはかなりの違いがあります。
元々は、ニューヨーク州のエリー湖畔にある町のバーで誕生したと言われています。また、バッファローウイングという名前は、シンプルにニューヨーク州のバッファローという都市が発祥であることが由来です。
フリフリチキン
フリフリチキンは、鶏肉を直火焼きしたハワイ料理の1つです。
代表的な調理法は、鶏肉を網に置くか串に刺し、フリフリソースという甘いタレを繰り返し塗りながら、炎の上で直火焼きするというものです。フリフリソースには、パイナップルジュースやケチャップ、醤油、ハチミツ、ゴマ油、生姜、ニンニクなどが使用されることが多いです。
また、フリフリチキンの“フリ”とは、ハワイ語で“回す”を意味する言葉であり、元々は間に合わせのロティスリーの串に刺さった複数の鶏肉を、「フリ!」という掛け声とともにひっくり返し、ソースを塗り、グリルするという調理法だったことから来ています。
大鶏排
大鶏排(ダージーパイ)は台湾の鶏料理で、夜市の屋台グルメとして定番の台湾風唐揚げです。
鶏排(チーパイ)や炸鶏排(ザージーパイ)とも呼ばれるもので、大人の顔ほどのサイズがある鶏むね肉にスパイスや調味料で下味をつけ、衣をまぶして油で揚げます。サクサクとした衣とスパイシーな味が人気であり、社会現象レベルの人気になったタピオカや、台湾カステラや豆花(トウファ)、魯肉飯(ルーローハン)などとともに、台湾グルメブームを席巻しています。
ちなみに、大鶏排という名前の由来は、大きい鶏むね肉を使用していることであり、“排”には“油で揚げたもの”、“カツ”という意味があります。
ワーテルゾーイ
ワーテルゾーイはベルギーの鶏料理で、主に鶏肉や野菜を煮込んだところにクリームと卵黄を入れて仕上げたものです。
本来は川魚を使用する料理でしたが、庶民に手の届くより安価な材料として、鶏肉が使用されるようになりました。鶏や白身魚以外の淡泊な肉として、ウサギ肉などを使用することもあります。
また、ワーテルゾーイという名前は、“ワーテル=水(から獲れたもの)”、“ゾーイ=ごちゃ混ぜ”が由来であり、こちらの由来からも、元々は魚が使用されていたことがわかります。
まとめ
ここまで、海外のさまざまな鶏料理の特徴と名前の由来について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
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